火星衛星への
サンプルリターンを狙っている探査機です。
MMXの実現によって
様々な技術的向上が期待され、
その成果によって太陽系の惑星形成の
謎を解く鍵が得られるでしょう。

What’s MMX
MMXとは?

MMX(Martian Moons eXploration)は、2020年代前半の打上げを目指している火星衛星探査計画です。
探査機は、地球から打上げ後、約1年をかけて火星圏に到着し、火星周回軌道へ投入されます。その後、火星衛星の擬周回軌道(QSO: Quasi Satellite Orbit)に入り、火星衛星観測・サンプル採取を行います。観測と採取を終えた探査機は、サンプルを携えて地球に帰還するというシナリオを描き、検討を行っています。現状は2024年打上げ、2025年火星周回軌道投入、2029年地球帰還を想定しています。
火星衛星探査によって、火星圏への往還技術や天体表面上での高度なサンプリング技術、さらには深宇宙探査用地上局を使った最適な通信技術と、これからの惑星や衛星探査に必要とされる技術の向上も期待されます。
また、2つの火星衛星の起源や火星圏(火星、フォボス、ダイモス)の進化の過程を明らかにし、太陽系の惑星形成の謎を解く鍵を得ることができると考えられます。

Objective
火星衛星探査の意義

MMXの目的は、2つあります。

  • 火星の衛星が小惑星が捕獲されたものなのか、火星への大激突によって生じた破片が集積し形成したものなのかを明らかにし、火星そして地球型惑星の形 成過程に対する新たな知見を得ること
  • 火星衛星および火星表層の変遷をもたらすメカニズムを明らかにし、火星衛星を含めた”火星圏”の進化史に新たな知見を与えること

『生命に至る惑星等の起源と進化を知ること』は重要な科学目標です。そのために、生命を持つ地球と似た表層環境をかつて保持していた火星は重要な探査対象なのです。
火星衛星には、数十億年に渡って火星から放出された堆積物が存在し、それらを観測することで火星表層の進化の情報も得ることができます。もし火星衛星が巨大衝突によって生じたものならば、火星の起源物質や形成過程を理解できますし、小惑星捕獲によるものならば、地球型惑星の揮発性成分(水など)などの運搬過程が明らかになります。
つまり、火星衛星探査は、単に衛星を知ることだけでなく、今後の惑星科学の中で重要な意味を持っているのです。

Probe
探査機システム

MMXの目的を達成するためには、様々な要求を満たす探査機が必要です。
地球を出発した探査機は、

  • エネルギーや熱、地球との通信といった探査機の命に関わる重要な要求
  • 各観測機器からの観測高度や観測のタイミングなどの要求

を満たすため、多角的な検討がされています。

Science
サイエンス

火星やその2つの衛星、フォボスとダイモスの謎を解き明かすためには、どうしたら良いか、どんな観測機器で何を観測し、どんなサンプルを取ってくるべきか、MMXはサンプルを採取するだけでなく、様々な観測機器によって火星や火星衛星のリモートセンシングも行います。
また、火星衛星には表と裏の面があり、それぞれで成分が異なると考えられています。どの場所からサンプルを取るべきなのか、国内外の科学者によって議論が進められています。

WorkingTeam
ワーキングチーム

MMXでは、探査機システム、サイエンスチームが協力して取り組むべき課題についてそれぞれワーキングチームを結成し、様々な難しい課題に挑んでいます。今後さらにワーキングチームが追加される予定です。

Landing Operation Working Team

着陸運用に関わる検討を進めるため、システム、サイエンスのメンバーからなるチームです。

Science Operation Working Team

観測運用に関わる検討を進めるため、システム、サイエンスのメンバーからなるチームです。

Data Processing Working Team

探査機から送られてくるミッションデータの処理に関わる検討を行うチームです。